新型コロナによる外出自粛、いつになったら外で遊べるんだろう・・・ずっと家にいるとそんな気持ちでモヤモヤしてしまいますよね。そんなときは気持ちを切り替えておうちでできる楽しみを見つけてみましょう!
ということで、久々にインテリアのDIYを行ました。今回は本格的な”サブウェイタイル”に挑戦です! サブウェイタイルとはニューヨークの地下鉄で使われている白い磁器タイルのことを指します。本来はサブウェイセラミクス社の製品のことを指すようですが、白くて光沢のある磁器タイルであれば雰囲気が似ているのでサブウェイタイルと言って問題ないのではと思います。
白い磁器タイルは海外のホテルに行くとバスルームで結構多用されていますよね。この雰囲気に憧れつつも最近の日本の住宅だとこのようなデザインの洗面所に出会う機会は滅多にありません。(下図、デンマーク旅行で滞在したホテルのトイレです)

自宅は洗面所は普通の壁紙に塩ビの床材というごく一般的な仕様のため、物足りなさを感じていました。ビフォーはこちらです。

この洗面所を上図のホテルのイメージに近づけたく、DIYでのサブウェイタイル貼りに挑戦しました!
では、これから施工について説明していきます。
準備・必要な道具
必要なものとしては下記です。工具はタイルカッターやコテなど特殊なもの以外は100円ショップでも手に入ります。

- タイル
- タイルカッター(上記の写真不掲載)
- タイルニッパー
- 保護メガネ
- マスク(上記の写真不掲載)
- ヤスリ
- タイル貼り用接着剤(ボンド)
- まな板
- くし目鏝(コテ)
- スペーサー
- ゴムハンマー
- ウェットティッシュ(上記の写真不掲載)
- 手袋
- マスキングテープ
- マスカー
- 霧吹き(上記の写真不掲載)
また、今回は行ませんでしたが目地を埋める場合は下記の素材も必要です
- 目地材
- ゴム鏝(ごて)
タイル
今回使用したのは、ニッタイ工業株式会社の”BENT”という商品です。色は艶が綺麗なホワイトの”BE-100″です。120枚 7,000円ほどで手に入りまので、1枚60円程度ですね。他にも色々と探してみましたが、サブウェイタイルの雰囲気を残しつつ手に入りやすくて割安なのはこの”BENT”だと思います。

※タイルの裏側にシールが付いている”サブウェイタイルシール”という商品もありますが、タイル自体はこの”BENT”を使用しているようです。ただ、1枚250円程度なので割高感は否めません。今回のように大きな面積を施工する場合は、普通のタイルとして購入した方が割安になります。
ちなみに、たまに欠けているタイルが混じっている場合があります。気付かず貼り付けると取り外すのが面倒なので、予め取り除いておきましょう。

タイルカッター・タイルニッパー
硬い磁気タイルを切断するため、専用の工具を購入しました。”タイルカッター DIY500″という商品です。コツをつかめばまっすぐ綺麗に切断できます。ひとまわり小さいサイズのカッター(400mm)でも問題ありません。
また、切った後の形を整えるためタイルニッパーも購入しました。
タイル貼り用接着剤(ボンド)
今回は内装への施工になるため、インテリア専用のボンドを選びました。タイルメントの”インテリアフレックス”という商品です。この商品の特徴は下記です。
内装用タイルや石材の張り付け施工用として開発された接着剤
空気の対流が少ない箇所で使用することを想定した臭気低減品
ボーダータイルの張り付けなどセメント目地を詰めない工法にも使用可能
という、これひとつあればタイルの貼り付けができてしまうという優れものです。1平米につき1本と計算してください。
目地材
結果的に目地埋めすることはやめましたが、洗面所への施工にはバス・トイレ用の目地材をお勧めします。
目地も様々なカラーの種類があるので、少量パックの商品を複数購入し事前に色を確認しておいた方が失敗が少ないです。
施工方法
実際の施工ですが、乾かしたりする時間がかかるため、面積にもよりますが数日かかるものと見込んでください。
1. 壁紙を剥がす
まずは施工面の壁紙を剥がします。壁紙の四辺をカッターで切り壁紙を剥がします。


その際、薄紙(写真で黄色紙)が張り付いていますが、そちらは霧吹きで水をかけふやけてから剥がすと行やすいです。水をかけてから5分ほど待ってから剥がすとベロンと簡単にはがせます。


水を使ったのでタイルを貼るまでに1日以上乾燥させましょう。

2. 養生する
タイルを貼る前に養生します。結構接着剤が落ちたりするので、念のためですが養生しておいた方が安心です!
まずはマスキングテープで施工面を囲みます。この際、タイルの厚さを考慮し隅から少し間隔(5〜10mm)あけて貼ります。

その後、マスカーをマスキングテープの上に貼り、ビニール部分を伸ばせば養生完了です。

3. タイルをカットする
タイルを貼る前にどのようなデザインにするか考えてください。今回は一般的な半分ずつ交互にして貼る”馬乗り目地(馬目地)”を採用しました。
本来は施工面の中心を割り出して(墨出し)・・・とやるのですが、自室なので割愛し(笑)、端から貼っていくことにしました。
交互のデザインを作るため半分に割ります。タイルカッターには定規がついていて、最短1.5cmの幅であれば切断できるようです。
タイルカッターにセットし、回転する刃で傷をつけます。ここで注意ですが、傷をつける作業は1度だけにしてください!2〜3往復するのはNGです!
念のため何度も傷をつけると、切り口がまっすぐにならないことが多いです。

続いて、レバーをに軽く体重を掛けタイルを割ります。この際、できるだけ垂直に力を掛けて割ってください。横着せず体の中心でレバーを握って体重をかけるとまっすぐ綺麗に割ることができます。

4.接着剤を塗る
接着剤を一旦まな板に出し、くし目ゴテで壁に塗っていきます。インテリアフレックスは粘度が高めなので、隅々まで行き渡るよう頑張ってください。


一度塗り終わったら、くし目で扇状に模様をつけてください。ここで、あまり厚く塗りすぎないように注意してください。厚く塗りすぎるとタイルを貼った後に自重で下にずれてきます。きっちりくし目で掻き出してください。

また、接着剤の貼り付け可能時間は商品ごとに決まっているので、その時間内で貼り切れる分量だけ塗ってください。(インテリアフレックスの場合は、”5℃ / 120分以内 23℃ / 90分以内 35℃ / 60分以内”となっています。)
5. タイルを貼る
隅からタイルを貼っていきます。タイルとの間はスペーサーを入れて間隔が均等になるよう調整します。今回、間隔は3mmとしました。

タイルを揉み込むように貼った後、ゴムハンマーのようなもので軽く叩き、接着剤がタイル裏面に行き渡るようにしてください。

今回のような艶のある磁器タイルの表面にくっついた接着剤は、後からウェットティッシュなどで落とせるので、貼り終わるまでは取らなくても大丈夫です。このような感じでどんどん貼っていきましょう!

6. 調整
乾き切る前に最後に調整します。作業中に自重で傾いてしまっているタイルも出てくるので、水平器を使用し傾きを直していきます。
7. 完成
余分な接着剤を拭き取り、1〜3日ほど乾燥させたら出来上がりです。


やはり、本物の磁器タイル質感は素晴らしく、洗面台の前に立つ度惚れ惚れしてしまいます。艶のある本物の質感は見ても良し、触っても良しで大満足です。今回白を選んだためか、照明がタイルに映り込み、より明るくなったように感じます。
一方、施工については手間はかかったものの、材料費はそれほどでもなかったなというのが全体的な印象です。
ちょっとしたコツ
まずはタイル・目地材のサンプルを購入
Web上の色合いと実物は違っていることも多々あります。サンプルを数種類入手し、実際にどんな貼り付けイメージになるかシミュレーションしましょう。
練習しよう
いきなり本番の壁に施工してしまうと失敗したときにやり直しするのが難しくなります。まずはベニヤ板等に貼って練習しましょう。目地のサンプルを試してみるのも良いと思います。
防護メガネ・マスク・手袋をつけよう
タイルをカットする際に小さな粉塵が出ます。体に入ると悪い影響を及ぼすかもしれないので、タイル加工の際は防護メガネ・マスク・手袋(軍手など)を必ずつけましょう。
費用
今回の費用です。洗面台の両側の壁のみです。
サブウェイタイル(120枚、4セット、送料込み) | 28,000円 |
ボンド(2kg、3本、送料込み) | 9,000円 |
タイルカッター | 3,000〜6,000円 |
タイルニッパー・ヤスリ | 3,000円 |
その他(マスカーや手袋など) | 2,000〜3,000円 |
合計 | 約50,000円 |
本格的なサブウェイタイルが5万円で手に入るのであればお得ではないでしょうか!?
最後に
いかがでしたでしょうか?海外のホテルというところまではいきませんが、一般的な洗面所から一気にグレードアップしたように感じます!
DIY経験者であればそんなに難しい作業ではないと思いますし、タイル・タイルカッター・ボンドがあればあとは近くの100円ショップ・ホームセンターで入手できる道具で施工することができ、思ったより手軽だなと思いました。
また、画像にチラチラと写っていましたが、床も石目調のビニルタイルでぷちリフォームしました。素材費も安く施工も簡単なため初心者にお勧めのDIYです。こちらの記事も参照してみてください。